接待【by北村宣晃(師父親鸞)】
こんにちは、北村宣晃(師父親鸞)です。
今日は「接待の作法」について勉強していきたいと思います。
当然ながら「接待」と「交際」はまったく別物です。
あくまでビジネスにおける信頼関係を発展させる手段であり、接待する側は完全なホストとしてのマナーが求められます。
接待費は会社の経費から出るものですから、ただ楽しければよいという「宴会」で終わらないようにスマートな進行が求められるものです。
参照元:飲み会じゃなくて接待? : 新社会人必見!お酒で絶対に失敗しない方法をまとめてみた。 - NAVER まとめ
ホストとしての役割と心構え
ホストとして先方を接待する上で気をつけることをまとめました。
- ホストに徹して、あくまで相手を楽しませるように努める
- お酒は相手のペースに合わせて、決して強要しない
- 席全体に気を配って、空のグラスがないかチェックする
ただし接待側の新人は大変ですがプラスアルファで気を配らなければならないでしょう。
- お酒の注文を担当する(そのため席は入り口に一番近いところ)
- 相手の話を盛り上げ、ムードメーカーとなる
諸先輩方が中心となって商談を進行するわけですから、まだ仕事面でおぼつかない新人としては、できることといえば雑用や雰囲気作りしかありませんからこれはいたし方のないことです。
接待のセッティング
どういった場所で接待をするのかをチョイスすることは接待が成功するか否かを決定する重要な要素です。
そのためにはあらかじめ先方の普段の生活スタイルなどの情報を仕入れておくことが必要です。
- どんな遊び方をしているのか
- どんなものを飲食しているのか
- どんな行きつけの店があるのか
これらの情報を元ににして、実際にはそのランクより少し上の店をセッティングするのがよいでしょう。
相手がその店に行って贅沢をしたなという感覚を持ってもらえればセッティングとしては成功です。
ただしあまり高級すぎても嫌味になりかねませんので少し高級程度にしておくのが無難でしょう。
下記は役職による一般的な接待場所の目安です。
- 係長クラス:居酒屋・小料理屋など
- 課長クラス:レストラン・割烹など
- 部長クラス:ホテル・高級料理屋など
- 取締役クラス以上:料亭など
事前準備について
先方への連絡は、通常1ヶ月前~2週間前までにしておきましょう。
また2~3日前になったら先方へ確認の連絡を入れることも忘れずに。
事前に確認しておく事項
- 参加人数の確認
- 会場の選定
- 日程決め
- 送迎の手配
- 予算の組み立て
- 決定事項の確認
会場選びをする上で
会社によっては接待でよく使う店というのがあるかもしれませんので、それらを候補に入れておくとよいでしょう。
また自分で調べる際は、ネットや雑誌探すだけではなく、実際に足を運んでみてその情報を元に先輩や上司の意見を聞きに行くと話がスムーズに進みます。
選定のポイント
- 収容人数:本や雑誌だけではわからないので下見が必須
- 相手の嗜好:和・洋・中華ぐらいなら先方に聞いてもOK
- 交通の便:先方の会社や自宅に近いのが理想的です
参照元:デキる女性は知っている!接待に最適な和食レストラン年間TOP5 - OZmall
先方への対応について
事前の連絡から会食当日、そして手土産までを含めて「接待」です。
会食が上手くいってもその前後で手抜かりがあるようでは成功とはいえませんので、すべて通して慎重にことを運びましょう。
案内状を先方に送る
案内状はメールでもFAXでもかまいませんが、先方は目上の人や大事な取引先ですから文面に「接待」という文言を入れてはいけません。
案内状には「日時・場所」「会場の地図」を必ず記載しましょう。
もし場所がわかりにくいのであれば「当日はお迎えに上がります」と一言添えるか、「当日は○○でお待ちしております」としてわかりやすい場所で待ち合わせするなどの配慮が大切です。
手土産を用意する
手土産を用意する際は以下の点に気をつけましょう。
- もって帰りやすい重さのもの
- 冷蔵・冷凍が不要のもの
- 必要以上に高価でないもの
参照元:接待で喜ばれる手土産と持参する際に心得ておきたいマナー | ギフトコンシェルジュ〔リンベル〕
接待の席次について
接待における席次もまた暗黙の了解として知っておかなければなりません。
当然ながら「接待される側」が上座であり、「接待する側」が下座となります。
特に前述のとおり「新人」は雑用をしなくてはなりませんので入り口に一番近い席に座らなくてはなりません。
- 床の間(上図左上):①②が上座(①が奥座席)。新人は④
- 床の間(上図右上):①②が上座
- 洋室(上図左下):①②が上座
- 円卓(上図右下):①が奥座席。それを基点に右・左の順。新人は⑧
食事中のマナー
- 和食席では先に着席しておく
- 料理が提供されたら先方に「どうぞ」と一言添える
- 内輪話はご法度
- 先方のグラスが空いてないかチェックする
- 締めくくりに必ずお礼の一言を述べる
- 会計は席を立ったときにさりげなく済ます
お酌のマナー
先方の席にお酌をしに行くときはお酒を手に持って移動してはいけません。
何も持たずに先方の席に行き、近くのお酒を手にとってお酒を注ぎましょう。
参照元:デキる大人の常識!上司・取引先との飲み会で恥をかかない「お酌」のマナー【ビール・ワイン・日本酒】|U-NOTE [ユーノート]
ビールの場合
お酌をするとき
ビンのラベルが上を向くように持ちましょう。
右手でしっかりとビンを持ち、左手は軽く添えて、かならず手の甲を上にして注いでください。
手の平を見せて継ぐのは「逆手の逆注ぎ」とよばれる失礼な注ぎ方です。
お酌を受けるとき
グラスに残ったビールを飲み干した上で、片手でグラスを持ち、もう一方の手をグラスの底に添えましょう。
日本酒の場合
お酌をするとき
男性は片手でお銚子を持ち、女性はもう一方の手を軽く添えましょう。
ちなみにテーブルに置いた状態の盃に注ぐのはマナー違反です。
お酌をされるとき
右手で盃を持ち、左手の指先3本ほどを盃の底に添えましょう。
乾杯するとき
グラスは顔の高さまで上げましょう。
ただし上司や先方など目上の人より高くグラスを上げるの失礼に当たりますので注意してください。
飲み方のマナー
お酌を受けたら必ずすぐにグラスに口をつけましょう。
口にせずそのままテーブルに置くことはマナー違反です。
またもともと飲めない人でも、お酌をされた場合は一口だけは口をつけるようにしてください。
もう飲めないという状況になった場合は、
「不調法なものですから、申し訳ございません」
と一言添えて辞退しましょう。
領収書について
追加の注文がなさそうだと思ったら、ころあいを見計らって事前に会計を済ませましょう。
必ず先方の見えないところで会計を済ますのが礼儀です。
参照元:領収書に収入印紙が必要なのはいくらからですか? – 経費精算システムならDr.経費精算
- ①日付に間違いがないか確認
- ②宛名は正式な会社名。名刺を会場の担当者に渡して依頼する
- ③金額に間違いがないか確認
- ④金額が5万円以上だと収入印紙と消印が必要(店側が貼っている)
【執筆者:北村宣晃】